WordPressのインストール

概要

今回はRaspberryPiにLAMP環境とWordPressをセットアップする方法をお話します。

LAMP環境とは、Linux、Apache、MySQL、PHPの頭文字を取ったもので、インターネット上で動くシステムの環境のことを言います。

Linux(Ubuntu)はセットアップ済みという前提でお話させていただきます。

手順としては、webサーバ(今回はapacheを使います)のインストール。PHPのインストール。

データベース(今回はMySQL互換のmariaDBを使います)のインストール。WordPressのインストール。という順でやっていきます。

apacheのインストール

sudo apt update

 

で最新のパッケージリストを読み込みます。

sudo apt install apache2

 

でapacheのインストールをします。これだけでもうWEBサーバが動きます。お手軽ですね。

ブラウザを起動してURLにraspbarry pi のIPアドレスを入力してみてください。

このような画面が表示されていたら成功です。

テストとして簡単なホームページを作ってみましょう。

ホームページはディレクトリの /var/www/html の下に配置します。

このディレクトリはrootが所有者になっていますので、操作には sudo コマンドを付ける必要があります。

適当なディレクトリを作ります。今回はmypage という名前で作りました。

vim エディタで test.html ファイルを作ります。

中身を編集していきます。

<html lang="ja">
	<head>
		<meta charset="UTF-8">
		<title>たねのページ</title>
	</head>
	<body>
		<h1>たねのページです!</h1>
	</body>
</html>

 

これで「たねのページです!」を表示するホームページが完成しました。

ここで問題があります。URLの test.html の部分を削除してエンターしてみましょう。

すると、このように、サーバのファイル構成が見えてしまうのです。

これはセキュリティー的に望ましくないので apacheの設定で見えなくします。

設定ファイルは /etc/apache2 ディレクトリの下にあります。

この中のapache2.conf を vim で開きます。

Directory /var/www/の箇所を探します。

Option Indexes FollowSymLinks の行のIndexesにマイナス (-) を付け、FollowSymLinksにプラス (+) を付けて保存します。

apache を再起動して完了です。

$ sudo service apache2 restart

 

ページをリロードすると、ファイル一覧は見えなくなります。

PHPのインストール

以下のコマンドでインストールします。

sudo apt install php

 

その他必要なパッケージをインストールします。

sudo apt install php-common php-curl php-gd php-mbstring php-mysql php-xml php-zip php-intl php-apcu php-redis php-http-request libapache2-mod-php

 

apache2を再起動します。

sudo service apache2 restart

 

mariaDBのインストール

続きましてmariaDBをインストールします。

sudo apt install mariadb-server

 

にてインストールします。

sudo mysql_secure_installation

 

でmariaDBの初期設定をします。

まだパスワード設定はしていないので、そのままエンターを押します。

mariaDBの認証をubuntuのrootの認証と一緒にしてよいかどうかの設定です。

Yで良いと思います。

ラズパイのrootパスワードが設定されていれば n を選択して下さい。

anonymous userを消しますか?と聞いてきます。不要なのでYを選択します。

rootでの接続をlocalhostに限定しますか? Yを選択します。

testデータベースを削除しますか?yを選択します。

設定を反映しますか? yを選択します。

初期設定完了です。

次にmariadbで通常使う管理用のidを作ります。これはLinuxのユーザーではなく、mariadbにアクセスするためのIDです。

今回は仮にadminという名前でidを登録し、すべてのDBにアクセスできる権限を設定します。

sudo mariadb

 

sudo mariadbでmariadbのコマンド画面を開きます。

mariadbにログインしました。

GRANT命令によりid admin を作ります。password と記述されている箇所は、みなさんの好みのパスワードに変更して下さい。

FLUSH PRIVILEGESにより設定を反映させます。

exitにより終了します。

これでmariadbの初期設定は完了です。

WordPressのインストール

さぁWordPressをインストールしていきましょう。

/var/www/html ディレクトリに移動して下さい。

cd /var/www/html

 

最新のワードプレスをダウンロードします。

sudo wget https://ja.wordpress.org/latest-ja.tar.gz

 

ファイルを展開します。

sudo tar xvf latest-ja.tar.gz

 

すると、wordpressフォルダができています。

このフォルダ名は、urlの一部になりますので、好きなフォルダ名にmv で変更してください。

今回はtane というフォルダに変更します。

sudo mv wordpress tane

 

taneフォルダの中の所有権限をwebからアクセスできるように www-data に変更します。

sudo chown -R www-data:www-data tane

 

念の為、ls -la コマンドで所有権限を確認しておきましょう。

ls -la

 

mariadbの中にWordPress用のDBを作成します。

mariadbにログインします。

sudo mariadb

 

CREATE DATABASE コマンドにより、データベースを作成します。

CREATE DATABASE wordpres_tane DEFAULT CHARACTER SET utf8;

 

show databases コマンドにて、データベースが作成できたことが確認できます。

show databases;

 

ワードプレスの設定

ブラウザに移ります。

では、ワードプレスの設定をしていきましょう。

URLに先程インストールしたwordpressのフォルダ名を付与してアクセスします。

ワードプレスのスタート画面が表示されます。

「さぁ、始めましょう!」をクリックします。

データベース名は先程作ったDB名を設定し、ユーザー名もmariadbで作成したidを設定します。パスワードもそのパスワードになります。あとは変更しないで良いです。

「送信」を押します。

入力した情報に誤りがなければ、この画面が出ます。

「インストール実行」をクリックして下さい。

サイトのタイトルは、ブログのタイトルになります。後で変更可能です。

ユーザー名は、このワードプレスを編集するためのIDです。

このワードプレスを編集するためのパスワードを設定して下さい。

メールアドレスは皆さんが使用しているメールアドレスを設定して下さい。

「WordPress」をインストールをクリックします。

インストールが終わりました。「ログイン」をクリックします。

先程設定した、ワードプレス用のIDとパスワードを入力してログインして下さい。

wordpressのダッシュボードが開きます。

ここから先はwordpressをカスタマイズしてご自身のホームページを作成して下さい。

本日は、ラズベリーパイ上に、LAMP環境とWordPressをインストールする方法についてご案内しました。